あらすじ説明不要のパリピ 鬱映画

もちろん私は「クラブ」という場所で、主役になったことはない。
あんな風に、自由に踊り狂ったこともない。

ただ、あの雰囲気を見ていると、とてもとても懐かしくなった。

クラブのドアの前に立つと聴こえる、重低音。


ドアを開けると、赤く色づいて見えるフロア。

大声で言わないと伝わらないオーダー。
好きでもないスミノフとジーマ。
まずいチンザノ。

気づけば一緒に来た先輩や友達はどんどん前の方に行き、私は一人ソファーやら、テーブルやらで飲みながら、タバコを吸っていた。

正直、好きじゃなかった。
楽しかった思い出は少ない。

ただ、言える事は、あの頃の先輩や友達はかっこよくて、綺麗で、本当に素敵に見えた。
本当に楽そうだった。
DJの彼氏、クラブスタッフの彼氏、たまにアーティストと仲良くなったりと、あの頃はそれがステータスのようで、輝いて見えた。
色んな世界をみせてもらったと思う。



あのフロアで、一緒になって騒げないこと。
どこかで自分は俯瞰してみてしまうこと。
心から楽しめない事に、どこかで劣等感のようなものを感じていたと思う。

最近になり、ようやく気がついた無理してたなーと。
背伸びとはまた違うんだけど。

陸の生き物が、海や空では自由になれないように。
陸には陸の良さがあり、それは海や空の生き物からは、「それ、面白いの⁇」と不思議な顔で言われることもあるけど、自分が居心地が良いんだから、良いんだよね。
海水浴や、スカイダイビングは、たまにさせてください。


でも、あの頃のクラブのあの「エネルギー」って今は、ないのかーと思うと、とても寂しく思う。

今はまた、小さなライブハウスにエネルギーが詰まってきているのかな?

終盤のポールの家のシーンが好き。