観ている方の評価は高いのですが、点数というかなんと言ったらいいのかというような言葉に困る映画です。


1969年のトリノ。

9歳の少年、マッシモの穏やかな生活は母親の謎めいた死によって閉ざされ暗い影を落とす。
神父が母親は天国にいると伝えても受け入れらえず、心を開こうとしない。


時が経ち90年代のローマ。マッシモは大人になりジャーナリストになり、サラエボでの紛争取材を終え帰宅後にパニック障害を起こし駆け込んだ病院で精神科医のエリーと出会う。その後父の死などを経て自身のトラウマと向き合うことになる。



母と息子の物語といえば最近だとドランの映画を思い出すのだけれど、こちらの映画は苦しくなる喪失の物語。

イタリア男性は大抵が「マンモーネ」、「お母さん子」らしい。
そんなお母さん子のマッシモが受けた喪失は計り知れなく、許したくなるし、自分を責めてしまうシーンなんて胸が苦しくて大変。


これは男性の映画だなぁと思った。
男性目線の映画。




1696年代という時代は、女性の人権の確立がまだしっかりとしておらず、自ら死を選ぶということはカトリックではご法度なため、映画の中でも母親のお葬式のシーンは教会ではなく自宅で行われています。
マッシモ自身も周囲には「母親はニューヨークにいる」と亡くなっていることを隠しています。

大人になったマッシモの行き先、サラエボでのシーンではショッキングな描写もあり、少しでもこの辺の歴史を知っていることでより深く知れるんじゃないかと思う奥深い映画です。




あと、パンフレットの字体の癖が気になります。